読了『旅の絵本(8) 日本編』安野 光雅 (著, イラスト)


旅の絵本(8) 日本編 (安野光雅の絵本)
ハードカバー – 2013/5/23
安野 光雅 (著, イラスト)

読了日: 2015-05-30 ★★★★★


安野光雅の世界展』が開催されていたので、『旅の絵本シリーズ』の最新刊を購入した。
最新刊の舞台は「日本」。
最初の『旅の絵本』が発表されたのは、1977年。
早く「日本編」が完成しないかなという思いはあったが、いざ出版されてみると、これで、『旅の絵本シリーズ』は完結かなと、ちょっとさびしい感じがあった。

本書は、西から船に乗ってきた旅人が陸に上がり、馬に乗って各地を周り、また船に乗って東に向かっていくという、これまでと同じスタイルで、絵が描かれている。

この『旅の絵本シリーズ』の楽しみ方は、
1.絵の中にいる旅人を探す。(ウォーリーをさがせ!の要領)
2.絵に描かれている、「ある場面」を探す。(日本編では、「七人の侍」の撮影風景、金太郎など)
3.描かれている人々が何をしているかを想像する。
などであると思う。

描かれている情景は、「古き良き日本」という感じだ。

『旅の絵本』はどれも、何度見ても新しい発見がある絵本であると思う。


本書のあとがきには、「電気のなかったころのこと」という安野さんの文章が書かれている。
東日本大震災後に発生した原発事故に接して、「原子力発電を止めてみてもらいたいと願います。」という安野さんの思いが書かれていた。