古代たたら操業

安来市立図書館前で、古代たたら操業を行うということで、見学に行ってきた。
平成18年から毎年この時期に行われている。

たたらは、映画『もののけ姫』にも登場する、製鉄の技術である。

午後1時に会場に到着。
炉から炎が舞い上がっていた。


一番右が村下(むらげ)の木原さん。
村下とは、操業での技術責任者。

炉の上から、原料の砂鉄と、燃料の木炭を投入していく。
砂鉄は15分ごとに3キログラム程度、木炭は15分ごとに4キログラム程度を投入していたようだ。
炎の状況などに量を調整している。

この炉に空気を送り込むために、炉の隣では、4人で鞴(ふいご)を踏んでいた。


二十歳ごろの訓練生が鞴を踏んでいるのであるが、相当な運動量になるので、10分交替制になっていた。

動画ではこんな感じ。
http://www.youtube.com/watch?v=5hSEKivAILA
交替してからもうすぐ10分になる頃の動画なので、ちょっとペースが落ちている。
檄を飛ばされながら、がんばっていた。

ずっと見ていたいのだが、「古文書を読む会」の講座に参加しなければならないので、いったん会場をあとにする。

午後4時過ぎに会場に戻ってみると、すでに炉は壊されており、出来上がったケラ(漢字では、金へんに母)を計量するところだった。
今回の操業で出来上がったケラは、24キログラム。
今年はちょっと少ないという話だった。


写真の足は、村下の木原さん。

このケラを造るために、砂鉄98.2キログラム、木炭210キログラムを使ったそうだ。
このケラの中に、日本刀の原料にもなる玉鋼(たまはがね)が含まれているが、量は少ない。

炉があった場所はすっかりきれいになっていた。


写真中央は、村下の木原さん。

今回の操業はこれで終了。

たたらについての詳細はこちら
たたらの話