元文藝春秋編集者 高橋一清さん

6月12日、元文藝春秋編集者の高橋一清さんの講演があったので参加してきた。
場所は曽田文庫ギャラリー

高橋さんは益田市出身。(株)文藝春秋にて、多くの作家デビューに立ち会われ、「別冊文藝春秋」編集長などを担当。
現在は、松江観光協会 観光文化プロデューサーをされている。


講演のタイトルは、
「曽田文庫〜本の話あれこれ」

高橋さんは、キャスターのついた大きな旅行カバンを持って登場された。
旅行から戻られた途中に寄られたのかと思いきや、カバンの中には本がぎっしりと詰まっていた。

講演の内容は、本の帯に書くコピーについての話、高橋さんが関わられた、芥川賞直木賞作家の方々(遠藤周作中上健次宮本輝、木崎さと子、新井満高樹のぶ子村上春樹など)とのお話、カバンに詰めてあった、その作家の方が記念に作られた豪華本の披露(中には3冊しか作られていないものの一冊というものもあった)、本の装丁の話と、その作家の作品を並べてみることでわかる、シリーズを考慮した装丁の話などなど。

「本」好きな私には、たまらない内容であり、紹介された作家の方の本を読んでみたくなった。


途中、ある作家の方が書かれた「あとがき」の文章を高橋さんが朗読された。
高橋さんは、その作家の方と一緒に作品を作り上げた方。
朗読する声は高橋さんの声であるが、イントネーションなどは、その作家の方の話し方に合わせておられるのではないか、という感覚になった。


高橋さんが書かれた書籍に「編集者魂」というものがある。
当日も販売されており、サインをしていただいた。

この本には、作家と編集者がどれだけ必死になって作品を作り上げているかがわかるエピソードが満載されている。


この本の中の編集者としての高橋さんとは異なり、講演での高橋さんは、穏やかな笑顔で、ゆっくりとしたやさしい口調であった。